要旨:FTMは一般的に常に日常生活で乳房に対する不快感があり、しばしば胸オペ(乳房切除術)を選択する。しかし、FTMのボディーイメージについてのこれらの手術の影響については知られていない。

胸オペは、胸部の外観だけの満足を超えてからだのイメージをも改善させる。これらの満足度と社会における「パス度」は、生活の質(QOL)と自尊心を高める。

Body Image in Transmen: Multidimensional Measurement and the Effects
of Mastectomy
J Sex Med 2016;13:1778-1786.

目的:FTMの身体像に対する胸オペの効果を感情的、行動的な側面から評価すること。

身体的イメージの重要性は、幸福度に貢献するはずであるが、包括的なデータが不足しているため、本研究の目的は次のとおり。

1. 術前のFTM身体像を研究する

自尊心と生活の質、身体に対する満足度、行動を含む多次元的に評価する。

2. 胸オペの効果を具体的に測定する

従来の研究に沿って、術前の身体的イメージあまり好ましくないと仮定し、術後は以下のように仮定した。

・男性的な胸を持つことは、積極的に身体的イメージに貢献する

・胸オペに身体の満足度を向上させ、間接的に自己価値の感情や態度、生活の質の向上が期待される

方法:10ヶ月の期間中に、胸オペを経験したFTMにアンケート調査を依頼した。少なくとも6か月以内に手術を行った33人を対象とした。

研究方法:参加者の身体の満足度について調査した(性転換者用ボディイメージスケール)、身体態度(自己アンケート)、外観、状況的な身体感情、ボディイメージ関連の生活の質(QOL)、自尊心(自尊心スケール)を調査した。

結果:手術前のFTMは、シスジェンダーの男性と女性と比較すると、より否定的な身体の態度と低い満足度、低い自尊心、ボディイメージ関連の生活の質が低いと報告した。

胸オペは身体の満足度を最も強く改善させ、回答者はその他の項目についても改善を報告した。(例えば、鏡を見たときに性別違和も減少した)自尊心の向上した気持ちもほとんどの結果は強く相関していた。